ウサギの病気には細菌感染症が非常に多く、また細菌感染により亡くなることもあります。ウサギに抗生剤を与えた場合、血中濃度の上がりが悪かったりして、患部まで抗生剤が届きにくい場合があります。抗生剤の効きが悪かったり、一旦沈静化しても再発することもあります。
人間に有効な抗生剤でも、うさぎには致命的になる場合があります。草食動物であるうさぎでは、盲腸が消化に非常に大きな役割を果たしており、抗生剤の一部には、その盲腸内の有用な細菌まで死滅させてしまうものがあるからです。
抗生剤を使用するにあたって、うさぎに胃腸障害を起こす可能性が高いものであるかどうかを、よく確認してください。特に、経口投与の場合には胃腸障害の危険が大きくなります。
ウサギに使用してはいけない抗生剤 (胃腸障害を起こしやすい)
アモキシシリン(ペニシリン系薬剤)
アンピシリン(ペニシリン系薬剤)
クリンダマイシン(クリンダマイシン製剤)
リンコマイシン(リンコマイシン製剤)
ペニシリン(ペニシリン系薬剤)
セファロスポリン(セフェム系薬剤)
テトラサイクリン(テトラサイクリン系薬剤)
エリスロマイシン(マクロライド系薬剤)
ウサギに使用可能な抗生剤 (胃腸障害を起こしにくい)
トリメトプリムーサルファ(サルファ剤)
フルオロキノロン(抗菌薬)
クロラムフェニコール(クロラムフェニコール系薬剤)
アミノグリコシド(アミノグリコシド系薬剤)
メトロニダゾール(メトロニダゾール製剤)